クロスバイク シフトワイヤー交換 シフトアウターケーブル交換
前回に引き続き中古で購入したクロスバイク GIANT ESCAPE RX3のメンテナンスと各パーツの取り付け作業。 今回はフロントディレイラーの交換。 リアディレイラー(プーリー)のメンテナンス。 錆びたシフトワイヤーの交換。 痛んだシフトアウターケーブルの交換等を行います
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(´・ω・)_/ 完全に分解してからこの状態まで組み立てた前回。 今回はここから先の作業を進めます
プーリーを分解してみると、プーリーを固定しているボルトに使用されているネジ止め剤がプーリーのブッシュ部分に入り込んでいたために回転が悪い原因となっていた事が判明。 ネジ止め剤のカスを除去し、パーツクリーナーで他の汚れを洗浄したらブッシュ部分には摩擦係数の低いフッ素配合のミニ四駆Fグリスを塗布するとブッシュベアリング本来のスムーズな回転が復活
リアディレイラーのプーリーのメンテナンスが終わったらディレイラーハンガーに装着するネジ山に固着防止のためのデュラグリスを塗ってから取り付けます
リアディレイラーの取り付けが完了(´・ω・`)
前回同様に錆び取り液を使用して錆びを落とした2011 GIANT ESCAPE RX3のフロントディレイラー SHIMANO FD-M191-3。 錆びの程度問題の差があるので固定ボルトの錆びは完全には落とす事が出来ず若干残りました
失敗してしまったのはフロントディレイラーのガイドプレート内側。 分解してパーツを1点1点丁寧に漬けていれば成功したはずですが、錆びそのものは落ちても錆びを含んだ液体に分解せずにフロントディレイラーを丸ごと漬けっぱなしにしていたため色移りに近い現象が発生
ガイドプレートそのものはシルバーにコーティングだか焼付け塗装? されているので錆びている訳ではないのですが、薄茶色に染まってしまいました
全く錆びていなかったネジが最も酷い事になり、錆び取り液を使用して化学反応で剥がれた錆びを含む液体で錆びさせると言うミラクル(´・ω・`)
色移りしているだけなので錆びによるチェーンへの影響はありませんが、あまり気持ちの良いものではないので2017年のワイズの初売りで購入出来た完成車外し(2016 TREKの展示車?)のFD-M191に交換する事に。 普段なら100円でも購入しないフロントディレイラーですが、可能な限り同じ型番のパーツを使って新車当時の状態へと復活させるレストアなメンテナンスなので大助かり。 他のパーツも2017年のワイズの初売りで購入した今後交換予定のパーツ
数年前までのワイズの初売りは、完成車外しのロードバイク用パーツもマウンテンバイクやクロスバイクのパーツ同様にリーズナブルな価格で販売されていましたが、ここ数年はロードバイクの完成車外しパーツだけ販売方針が変わってしまい、以前の販売価格を知っていると思われる来店者達が 「 高っ!! 」 「 全然安くねー!! 」 と話しているのがチラホラ聞こえました
(´・ω・)_/ TREKのマウンテンバイクかクロスバイクかは分かりませんが、34.9mmのシートチューブを持つ車種に装着されていたフロントディレイラー(FD-M191)だったようで、31.8mm用のバンドアダプターユニットが付属していないためGIANT ESCAPE RX3に装着されていたFD-M191(画像右)から移殖しなければなりません
型番のプリントをシールへと変更してコストダウン(´・ω・`)?
新しい方はボルトの先端を残す事でネジ穴に入れやすくなっています
バンドアダプターユニットの貼り付けに使われていた両面テープのベトベトをパーツクリーナーで洗浄し、バンドアダプターユニットの表面をキレイにしたらスポンジを適度な大きさにカットして両面テープで貼り付けて完成。 いつか何かに使うかもしれないとガラクタ箱に入れておいたスポンジでしたが、偶然にも完全に同じ素材と思われるスポンジでした
両面テープの保護部分を剥がしてフロントディレイラーのクランプ内側に貼り付け、31.8mm用のバンドアダプターユニットの移殖が完了
2016 SHIMANO FD-M191 フロントディレイラー
実測重量:182g(31.8mm用バンドアダプターユニット含む)
GIANT ESCAPE RX3のシートチューブにフロントディレイラーを仮装着したら、シールにプリントされているアウターチェーンリングとフロントディレイラーのガイドプレートの隙間を推奨されている1~3mmに調整して完全に固定。 31.8mm用のバンドアダプターユニットは両面テープで貼り付けなくても作業中それ程問題にはならないと考えていましたが、フロントディレイラーのガイドプレートをアウターチェーンリングと平行に位置調整した後、固定ボルトを締めていくと微妙にチェーンリングと平行ではなくなってしまい、バンドアダプターユニットの位置関係も正しい位置から動いてしまう力が働くため、ボルトを締める前の固定角度を微妙に位置調整しなければならなず、一見無駄とも思えた両面テープでバンドアダプターユニットを貼り付ける作業はやっておいて正解でした
リアディレイラー、フロントディレイラーの取り付けが完了(´・ω・`)
シフトアウターケーブルの先端に装着されているシフトアウターキャップは車体に装着されていれば多少クセがついていくものですが、1つだけあきらかに曲がり過ぎているシフトアウターキャップがあるのを確認
シフトアウターキャップを取り外したシフトアウターケーブルは6つの先端の内5つがサビサビ。 錆びているのはおそらくシフトアウターケーブルの先端だけなので、ある程度カットすれば交換しなくて済むはず(´・ω・`)
シフターに繋がっている2本は問題ありませんでしたが、リアディレイラーに直接繋がっているシフトアウターケーブルは前のオーナーが固定ローラー台にうっかり挟んでしまったと考えられるミスによりかなりの圧力で潰されており、シフトケーブルを引き抜く際にかなりの抵抗を感じました。 リアディレイラーハンガーを固定していたボルトが緩んでいたり、シフトアウターケーブルが潰れて抵抗になっていたりと、どうりでリアディレイラーのアジャスター(ケーブルアジャストボルト)をいくら調整してもまともに変速が決まらなかったはずです。 このシフトアウターケーブルだけは交換が必要
届いたシフトアウターケーブルを比較してみると、フロントディレイラー同様にこちらも5年程製造時期に違いがあるのでJagwire L3からJAGWIRE LEXと言うロゴに変更されていました。 同梱されているシフトアウターキャップがグレーからブラックへと仕様変更されていたのは嬉しい誤算 \(´・ω・`)/
交換するシフトアウターケーブルのおよその長さを決めるために、最初から装着されていた痛んだシフトアウターケーブルを再装着(画像左)。 工場出荷時点かジャイアントストアでの組み立て時点なのかは特定できませんが、リアディレイラーに繋がるシフトアウターケーブルが短すぎたために負荷がかかってシフトアウターキャップがくの字に変形していた事が判明。 交換する新しいシフトアウターケーブルは長めにカットし、リアディレイラーのアジャスター(ケーブルアジャストボルト)部分に真っ直ぐに挿入されるように改善。 ちなみに長さの足りていないシフトアウターケーブルを使い続けると樹脂製のシフトアウターキャップは折れます
およその長さが決まったらシフトアウターケーブルの末端の処理。 サビサビの2本の末端はケーブルカッターでカットし、3本ともヤスリで断面を整えます
ロゴ以外にJagwire L3とJAGWIRE LEXに違いは無いと思っていましたが、中心部のライナー(ストローっぽい部分)の色がJagwire L3は半透明(左側の2本)。 JAGWIRE LEXは薄いブルーと僅かな違いがある事を発見
GIANT ESCAPE RX3に取り付ける前にアウターキャップへの負荷を最小限にするため、シフトアウターケーブルをU字状に固定して軽くクセを付けておきます
シフトワイヤーを通すためにフロント用の左シフターは1速に。 リア用の右シフターは8速へリリースしておきます
シフトレバーの根元付近にあるプラスネジの形をしたフタをプラスドライバーで取り外すと、シフトワイヤーを通すための小さな穴が確認出来ます。 シフトレバーで最大までリリースされていないと穴は見えません
安い普通のシフトワイヤーや、1度装着してクセのついてしまったシフトワイヤーを通す場合、途中でほつれてしまったり曲がっているとなかなか外に出てくれないので、シフトアジャストボルトを反時計方向に回して取り外し、シフトワイヤーの出口を広くしておきます
シフター側の準備が整ったらシフトワイヤーの状態をチェック。 最初から取り付けられていた2本のシフトワイヤーのうち1本は表面が薄っすら錆びているので交換時期と判断し、クロスバイクから取り外して余っている予備の普通のシフトワイヤーへと交換します。 メンテナンス、レストア中のクロスバイクなので可能な限り新車当時と同じ型番のパーツでノーマル状態へと戻す事が最優先であり、PTFEやポリマーコーティングされていて滑りが良く、錆びにも強いステンレス等のシフトワイヤーに交換して性能アップさせてはいかんのです(´・ω・`)
プラスネジの形をしたフタの部分からシフトワイヤーを挿入し、シフトワイヤーのシフターへの取り付けが完了。 フロントディレイラー側のシフトワイヤーは交換せずに引き続き使用するので真っ直ぐではなく、シフター内の小さな穴を通過させる際どうやってもほつれてしまうため少しカットしました
シフトワイヤーを通し終えたシフター、ブレーキレバー、グリップ、エンドキャップの順にハンドルへ仮装着
この段階では仮装着なので気にしなくて良いのですが、GIANTのクロスバイク(ESCAPE R3 AIR RX3)のブレーキレバーはベルと一体型のTEKTROのブレーキレバーが装着されている事が多いので、ベルにシフターが接触しないように1mm程度隙間をあけておくのがポイント。 シフターとベルが密着してしまうとベルが全く響かなくなります
続いてシフトワイヤーをシフトアウターケーブルに通し、ヘッドチューブ横に溶接されているアウター受けに装着。 2011~2015年モデルまでのGIANT ESCAPE RX3のヘッドチューブは両サイドにアウター受けが溶接されており、ハンドルを切った際にシフトアウターケーブルがヘッドチューブと接触して塗装を痛めるか、シフトアウターケーブルの表面を磨耗させる心配のない設計
2016 GIANT ESCAPE RX3からはアウターケーブルがフレーム内臓になってスッキリしましたが、ハンドルを切るとヘッドチューブとアウターケーブルが擦れて塗装が剥げるので、ねじねじやフレームプロテクターを必要とします
錆びていたシフトアウターケーブルの先端をいくらかカットしているので、ハンドルを切った時にシフトアウターケーブルの長さが足りなくなっている可能性がありましたが、元々ステムは逆付け(上向き)だったり、使われているシフトアウターケーブルもかなり長めだったようで、取り付けてハンドルを切ってチェックしてみても必要十分な長さでした
続いてGIANT ESCAPE RX3をひっくり返し、BB(ボトムブラケット)裏のケーブルガイドへシフトワイヤーを通します。 フロントディレイラー側のケーブルガイドの出口部分にはもう1つシフトワイヤーを通す穴があるので忘れずに。 シフターの引きを軽くするためにケーブルガイドとシフトワイヤーの滑りを良くして抵抗を減らす場合には汚れが付着してしまうグリスではなく、乾燥後もスルスルと滑りの良い状態をキープできるシリコンスプレーや低摩擦樹脂タイプのケーブルガイドに交換するのがおすすめ(´・ω・`)
フロントディレイラーのガイドに沿ってシフトワイヤーを通すとインナーエンドキャップを装着してもあまり意味が無い様な長さ。 錆びたシフトアウターケーブルの先端をカットしているのでシフトワイヤーに必要な長さは少し短くなってはいるものの、1度装着されたシフトワイヤーはクセが酷く、シフトアウターキャップ内を通過させようとすると先端がほつれてしまい、仕方なくシフトワイヤーを短くカットした事が影響。 短すぎてシフトワイヤーがフロントディレイラーの固定ボルトに届かないと言う最悪のパターンだけは回避できました
リアディレイラー側もフロントディレイラー同様にシフトアウターケーブルをチェーンステー下側にあるアウター受けに装着し、シフトワイヤーをリアディレイラーの固定ボルトで固定
ハンガーをカットした自作のチェーンフィキサーでチェーンをたるませ、コネックスリンクでチェーンを繋ぎます
チェーンの連結が完了
レストア(オーバーホール)のために完全に分解してから細かくメンテナンスしていき、ようやくクロスバイクらしい形へと近づいてきた中古の2011 GIANT ESCAPE RX3。 次回に続きます(´・ω・`)
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(´・ω・)_/ 完全に分解してからこの状態まで組み立てた前回。 今回はここから先の作業を進めます
リアディレイラー メンテナンス DEORE RD-M591-SGS 分解 プーリー グリスアップ
錆びも無くパンタグラフの動きもスムーズですが、指で回してみると回転が非常に悪く、何か異常がありそうなリアディレイラー SHIMANO DEORE RD-M591-SGSのプーリープーリーを分解してみると、プーリーを固定しているボルトに使用されているネジ止め剤がプーリーのブッシュ部分に入り込んでいたために回転が悪い原因となっていた事が判明。 ネジ止め剤のカスを除去し、パーツクリーナーで他の汚れを洗浄したらブッシュ部分には摩擦係数の低いフッ素配合のミニ四駆Fグリスを塗布するとブッシュベアリング本来のスムーズな回転が復活
リアディレイラーのプーリーのメンテナンスが終わったらディレイラーハンガーに装着するネジ山に固着防止のためのデュラグリスを塗ってから取り付けます
リアディレイラーの取り付けが完了(´・ω・`)
GIANT ESCAPE RX3 フロントディレイラー交換
前回同様に錆び取り液を使用して錆びを落とした2011 GIANT ESCAPE RX3のフロントディレイラー SHIMANO FD-M191-3。 錆びの程度問題の差があるので固定ボルトの錆びは完全には落とす事が出来ず若干残りました
失敗してしまったのはフロントディレイラーのガイドプレート内側。 分解してパーツを1点1点丁寧に漬けていれば成功したはずですが、錆びそのものは落ちても錆びを含んだ液体に分解せずにフロントディレイラーを丸ごと漬けっぱなしにしていたため色移りに近い現象が発生
ガイドプレートそのものはシルバーにコーティングだか焼付け塗装? されているので錆びている訳ではないのですが、薄茶色に染まってしまいました
全く錆びていなかったネジが最も酷い事になり、錆び取り液を使用して化学反応で剥がれた錆びを含む液体で錆びさせると言うミラクル(´・ω・`)
2017 ワイズロード初売り
色移りしているだけなので錆びによるチェーンへの影響はありませんが、あまり気持ちの良いものではないので2017年のワイズの初売りで購入出来た完成車外し(2016 TREKの展示車?)のFD-M191に交換する事に。 普段なら100円でも購入しないフロントディレイラーですが、可能な限り同じ型番のパーツを使って新車当時の状態へと復活させるレストアなメンテナンスなので大助かり。 他のパーツも2017年のワイズの初売りで購入した今後交換予定のパーツ
数年前までのワイズの初売りは、完成車外しのロードバイク用パーツもマウンテンバイクやクロスバイクのパーツ同様にリーズナブルな価格で販売されていましたが、ここ数年はロードバイクの完成車外しパーツだけ販売方針が変わってしまい、以前の販売価格を知っていると思われる来店者達が 「 高っ!! 」 「 全然安くねー!! 」 と話しているのがチラホラ聞こえました
(´・ω・)_/ TREKのマウンテンバイクかクロスバイクかは分かりませんが、34.9mmのシートチューブを持つ車種に装着されていたフロントディレイラー(FD-M191)だったようで、31.8mm用のバンドアダプターユニットが付属していないためGIANT ESCAPE RX3に装着されていたFD-M191(画像右)から移殖しなければなりません
フロントディレイラー SHIMANO FD-M191 年式による違い
型番はどちらもFD-M191ですが、製造時期が5年程違うので2箇所マイナーチェンジされている部分を発見型番のプリントをシールへと変更してコストダウン(´・ω・`)?
新しい方はボルトの先端を残す事でネジ穴に入れやすくなっています
フロントディレイラー SHIMANO FD-M191 31.8mm用バンドアダプターユニット移殖(取り付け)
まずはGIANT ESCAPE RX3に取り付けられていたFD-M191から31.8mm用のバンドアダプターユニットを剥がします。 業務用の強力な両面テープで貼り付いているので、ペンチを使ってバンドアダプターユニットを力技で外すと片方は若干厚みのある両面テープ。 もう片方は密度の高いスポンジに両面テープが貼られてくっ付いていた事が判明。 両面テープの粘着力が高く、スポンジが千切れる事で取り外しに成功バンドアダプターユニットの貼り付けに使われていた両面テープのベトベトをパーツクリーナーで洗浄し、バンドアダプターユニットの表面をキレイにしたらスポンジを適度な大きさにカットして両面テープで貼り付けて完成。 いつか何かに使うかもしれないとガラクタ箱に入れておいたスポンジでしたが、偶然にも完全に同じ素材と思われるスポンジでした
両面テープの保護部分を剥がしてフロントディレイラーのクランプ内側に貼り付け、31.8mm用のバンドアダプターユニットの移殖が完了
2016 SHIMANO FD-M191 フロントディレイラー
実測重量:182g(31.8mm用バンドアダプターユニット含む)
GIANT ESCAPE RX3 フロントディレイラー 取り付け
GIANT ESCAPE RX3のシートチューブにフロントディレイラーを仮装着したら、シールにプリントされているアウターチェーンリングとフロントディレイラーのガイドプレートの隙間を推奨されている1~3mmに調整して完全に固定。 31.8mm用のバンドアダプターユニットは両面テープで貼り付けなくても作業中それ程問題にはならないと考えていましたが、フロントディレイラーのガイドプレートをアウターチェーンリングと平行に位置調整した後、固定ボルトを締めていくと微妙にチェーンリングと平行ではなくなってしまい、バンドアダプターユニットの位置関係も正しい位置から動いてしまう力が働くため、ボルトを締める前の固定角度を微妙に位置調整しなければならなず、一見無駄とも思えた両面テープでバンドアダプターユニットを貼り付ける作業はやっておいて正解でした
リアディレイラー、フロントディレイラーの取り付けが完了(´・ω・`)
GIANT ESCAPE RX3 シフトアウターケーブル交換
GIANT ESCAPE RX3に使われているシフトアウターケーブルはクロスバイクとして平均的な3本。 まずはメンテナンスで済むか、交換時期を迎えているので交換する必要があるかどうかを判断するために状態の確認を行いますシフトアウターケーブルの先端に装着されているシフトアウターキャップは車体に装着されていれば多少クセがついていくものですが、1つだけあきらかに曲がり過ぎているシフトアウターキャップがあるのを確認
シフトアウターキャップを取り外したシフトアウターケーブルは6つの先端の内5つがサビサビ。 錆びているのはおそらくシフトアウターケーブルの先端だけなので、ある程度カットすれば交換しなくて済むはず(´・ω・`)
シフターに繋がっている2本は問題ありませんでしたが、リアディレイラーに直接繋がっているシフトアウターケーブルは前のオーナーが固定ローラー台にうっかり挟んでしまったと考えられるミスによりかなりの圧力で潰されており、シフトケーブルを引き抜く際にかなりの抵抗を感じました。 リアディレイラーハンガーを固定していたボルトが緩んでいたり、シフトアウターケーブルが潰れて抵抗になっていたりと、どうりでリアディレイラーのアジャスター(ケーブルアジャストボルト)をいくら調整してもまともに変速が決まらなかったはずです。 このシフトアウターケーブルだけは交換が必要
Jagwire L3とJAGWIRE LEXの違い
引き続き中古のクロスバイクを購入当時の状態へと戻すレストアなメンテナンスなので、GIANT ESCAPE RX3に使われている同じジャグワイヤーのシフトアウターケーブルを購入。 今後のカスタムで予算が許せば柔軟性が高く、引きの軽くなるリンク式のシフトアウターケーブルを試してみたいところ届いたシフトアウターケーブルを比較してみると、フロントディレイラー同様にこちらも5年程製造時期に違いがあるのでJagwire L3からJAGWIRE LEXと言うロゴに変更されていました。 同梱されているシフトアウターキャップがグレーからブラックへと仕様変更されていたのは嬉しい誤算 \(´・ω・`)/
交換するシフトアウターケーブルのおよその長さを決めるために、最初から装着されていた痛んだシフトアウターケーブルを再装着(画像左)。 工場出荷時点かジャイアントストアでの組み立て時点なのかは特定できませんが、リアディレイラーに繋がるシフトアウターケーブルが短すぎたために負荷がかかってシフトアウターキャップがくの字に変形していた事が判明。 交換する新しいシフトアウターケーブルは長めにカットし、リアディレイラーのアジャスター(ケーブルアジャストボルト)部分に真っ直ぐに挿入されるように改善。 ちなみに長さの足りていないシフトアウターケーブルを使い続けると樹脂製のシフトアウターキャップは折れます
およその長さが決まったらシフトアウターケーブルの末端の処理。 サビサビの2本の末端はケーブルカッターでカットし、3本ともヤスリで断面を整えます
ロゴ以外にJagwire L3とJAGWIRE LEXに違いは無いと思っていましたが、中心部のライナー(ストローっぽい部分)の色がJagwire L3は半透明(左側の2本)。 JAGWIRE LEXは薄いブルーと僅かな違いがある事を発見
GIANT ESCAPE RX3に取り付ける前にアウターキャップへの負荷を最小限にするため、シフトアウターケーブルをU字状に固定して軽くクセを付けておきます
GIANT ESCAPE RX3 シフトインナーワイヤー交換
GIANT ESCAPE RX3へと装着する前にシフター(SL-M310)を分解してグリスアップしたり、日焼けしているインジケーターを交換してしまいたいのですが、カバーの構造上外す際に破損させてしまう恐れがあるのと、シフターそのものは何の問題も無さそうなので今回は手を付けずにスルー(´・ω・`)シフトワイヤーを通すためにフロント用の左シフターは1速に。 リア用の右シフターは8速へリリースしておきます
シフトレバーの根元付近にあるプラスネジの形をしたフタをプラスドライバーで取り外すと、シフトワイヤーを通すための小さな穴が確認出来ます。 シフトレバーで最大までリリースされていないと穴は見えません
安い普通のシフトワイヤーや、1度装着してクセのついてしまったシフトワイヤーを通す場合、途中でほつれてしまったり曲がっているとなかなか外に出てくれないので、シフトアジャストボルトを反時計方向に回して取り外し、シフトワイヤーの出口を広くしておきます
シフター側の準備が整ったらシフトワイヤーの状態をチェック。 最初から取り付けられていた2本のシフトワイヤーのうち1本は表面が薄っすら錆びているので交換時期と判断し、クロスバイクから取り外して余っている予備の普通のシフトワイヤーへと交換します。 メンテナンス、レストア中のクロスバイクなので可能な限り新車当時と同じ型番のパーツでノーマル状態へと戻す事が最優先であり、PTFEやポリマーコーティングされていて滑りが良く、錆びにも強いステンレス等のシフトワイヤーに交換して性能アップさせてはいかんのです(´・ω・`)
プラスネジの形をしたフタの部分からシフトワイヤーを挿入し、シフトワイヤーのシフターへの取り付けが完了。 フロントディレイラー側のシフトワイヤーは交換せずに引き続き使用するので真っ直ぐではなく、シフター内の小さな穴を通過させる際どうやってもほつれてしまうため少しカットしました
GIANT ESCAPE RX3 シフトアウターケーブル取り付け
シフトワイヤーを通し終えたシフター、ブレーキレバー、グリップ、エンドキャップの順にハンドルへ仮装着
この段階では仮装着なので気にしなくて良いのですが、GIANTのクロスバイク(ESCAPE R3 AIR RX3)のブレーキレバーはベルと一体型のTEKTROのブレーキレバーが装着されている事が多いので、ベルにシフターが接触しないように1mm程度隙間をあけておくのがポイント。 シフターとベルが密着してしまうとベルが全く響かなくなります
続いてシフトワイヤーをシフトアウターケーブルに通し、ヘッドチューブ横に溶接されているアウター受けに装着。 2011~2015年モデルまでのGIANT ESCAPE RX3のヘッドチューブは両サイドにアウター受けが溶接されており、ハンドルを切った際にシフトアウターケーブルがヘッドチューブと接触して塗装を痛めるか、シフトアウターケーブルの表面を磨耗させる心配のない設計
2016 GIANT ESCAPE RX3からはアウターケーブルがフレーム内臓になってスッキリしましたが、ハンドルを切るとヘッドチューブとアウターケーブルが擦れて塗装が剥げるので、ねじねじやフレームプロテクターを必要とします
錆びていたシフトアウターケーブルの先端をいくらかカットしているので、ハンドルを切った時にシフトアウターケーブルの長さが足りなくなっている可能性がありましたが、元々ステムは逆付け(上向き)だったり、使われているシフトアウターケーブルもかなり長めだったようで、取り付けてハンドルを切ってチェックしてみても必要十分な長さでした
続いてGIANT ESCAPE RX3をひっくり返し、BB(ボトムブラケット)裏のケーブルガイドへシフトワイヤーを通します。 フロントディレイラー側のケーブルガイドの出口部分にはもう1つシフトワイヤーを通す穴があるので忘れずに。 シフターの引きを軽くするためにケーブルガイドとシフトワイヤーの滑りを良くして抵抗を減らす場合には汚れが付着してしまうグリスではなく、乾燥後もスルスルと滑りの良い状態をキープできるシリコンスプレーや低摩擦樹脂タイプのケーブルガイドに交換するのがおすすめ(´・ω・`)
フロントディレイラーのガイドに沿ってシフトワイヤーを通すとインナーエンドキャップを装着してもあまり意味が無い様な長さ。 錆びたシフトアウターケーブルの先端をカットしているのでシフトワイヤーに必要な長さは少し短くなってはいるものの、1度装着されたシフトワイヤーはクセが酷く、シフトアウターキャップ内を通過させようとすると先端がほつれてしまい、仕方なくシフトワイヤーを短くカットした事が影響。 短すぎてシフトワイヤーがフロントディレイラーの固定ボルトに届かないと言う最悪のパターンだけは回避できました
リアディレイラー側もフロントディレイラー同様にシフトアウターケーブルをチェーンステー下側にあるアウター受けに装着し、シフトワイヤーをリアディレイラーの固定ボルトで固定
WIPPERMANN Connex Link
リアディレイラー、フロントディレイラーへのシフトワイヤーの取り付けが終わったら、チェーンの取り付け。 普通ならミッシングリンクやコネクティングピンでチェーンを繋ぎますが、取り外したまま使っていなかったWIPPERMANN Connex Linkでチェーンを繋ぎますハンガーをカットした自作のチェーンフィキサーでチェーンをたるませ、コネックスリンクでチェーンを繋ぎます
チェーンの連結が完了
レストア(オーバーホール)のために完全に分解してから細かくメンテナンスしていき、ようやくクロスバイクらしい形へと近づいてきた中古の2011 GIANT ESCAPE RX3。 次回に続きます(´・ω・`)
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